さく坊3歳3ヶ月。
この日、さく坊がお兄ちゃんになった。
かかの「次は無痛!」宣言から、3年3ヶ月。
2度目の不妊治療を経て、我が家に女の子が誕生した。
ちなみに、第一子を出産した産婦人科がたまたま無痛分娩に対応していたので、今回は麻酔を使った無痛分娩をお願いすることにした。
その日の朝
出産日の朝。
ととは、さく坊をこども園へ、かかを産婦人科のクリニックへ送り届けた。
9時30分。少し遅刻して職場へ向かった。
きっと長い一日になる。もしくは日をまたぐかな?そう思っていた。
12時59分、その時は来た
携帯が鳴る。かかからの連絡だった。

そろそろきて

えっ!もう?早くない?
慌てて職場を飛び出し、ととはクリニックへ走った。
13時9分 ~灼熱の玄関~
産婦人科に到着。
しかし、「玄関で待つように」と指示が入る。
ここで問題が発生する。
玄関、空調が効いていない。
暑い。暑すぎる。
6月末の陽気の中、全力疾走してきたととは、この時点で完全に湿った人間ホッカイロと化していた。
13時17分 ~ついに分娩室へ~
クリニックに入り、分娩室近くのロビーで待機。
そして、いよいよ分娩室に呼ばれる。
無痛分娩と聞いていたが——
かかは、とても苦しそうだった。
とと(無痛でも苦しいのか!かか、頑張ってるな……!よぉぉし!オレはオレのやるべきことをやる!)
そう思い、ととはスマホを取り出し、この瞬間を記録しようとカメラを構えた。
ご主人!撮影は産まれてからでお願いします!

ひぇぇっ!そうなんですか?
助産師さんに撮影を却下され落ち込む。
そして、仕事が与えられる
カメラを封じられ、立ち尽くすとと。
助産師さんがこう言った。
ご主人!いきむ時に枕をあげて、出産の手伝いをしてください!
何もすることのない男に、仕事をくれる。
出産に対して、何の力にもなれていない。
まるで空気になったかのような、この場違い感。
くぅ〜っ!懐かしいぜ!
(3年前も、同じ気持ちだった)
とはいえ、ふざけていい雰囲気ではまったくない。
何を話しても不謹慎な発言になる気がして、ととはずっと黙っていた。
13時34分
いきむこと、3回目。
元気な女の子が産まれた。
初めて長女を見た、ととの正直な感想は——
「赤ちゃんの頃のさく坊、そっくりだな」

我が家は4人家族になった。

かか、本当にお疲れさま。ありがとう。

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